EagleRIPのバージョンアップ版、フレキソ印刷の網点や機能を加え強化しています。
2018年3月リリースのバージョンアップ版「バージョン5.1(日本語版他)」は、変化し続けるPDFファイルやEPSファイルの入力ファイルに対してさらに親和性を高め、ギャンギング機能などの強化を行ない、オフセット印刷中心だったそれまでの製品仕様にフレキソ印刷の網点や機能を加え強化しています。また、プログラムソースコードは「バージョン5」で一新しており、例えばUSBポートへ装着するドングルは廃止しました。EagleRIP(イーグルリップ)は、北大方正電子有限公司が1975年より独自に開発する中心的な技術であり、パッケージ製品あるいは出力機コントローラへ組み込む部品(OEM受諾開発)として中国国内はもとより世界各国へ出荷され、日本は印刷出版や新聞業界およびプリンタ業界に実績があるものです。
Adobe(R)PostScript3とPDF1.7に準拠したインタープリタを1つのRIPコアに搭載し、ポストスクリプトファイルとepsファイル、PDFファイルは1.3~1.7、PDF/Xは1a~4へネイティブにシームレスにRIP処理します。また、解像度はフリーとなっており、上限20,000dpiをマニュアル解除すればそれ以上のどのような解像度でもPCの能力次第でRIP処理ができますので、例えばフォトマスクフィルムなどに使用する高解像度の1bitTIFFファイルを手にできます。CMYKやRGB、特色や透明、オーバープリント、インデックスカラーやグレイなどすべてのカラーに対応し、透明やオーバープリントなどが複雑に絡んだポスターなどのデザインデータであっても規則に従って色分解処理を行い色分版した1bit/8bitのTIFFファイルへ出力保存し、またコンポジットファイルへも保存します。
EagleRIPはオフセット印刷に合わせた機能を搭載し長く使われてきましたが、バージョン5になってフレキソ専用の機能(網点・特殊処理・カーブ設定・殖版やギャンギング機能強化、版を検査するアプリケーション「RealDot Viewer」のバンドルなど)を新しく追加搭載しました。網点につきましては、従来から装備する標準的な9種類とグラビア印刷向けや高精度網点に加えて、新たにフレキソ印刷専用の網点と網点に特殊な修飾をかける機能および低解像度1200dpiに対応する200線の高線数網点を主に新聞印刷向けに追加しています。
開発元ホームページ(英語)では、ユーザーガイドや各種ツール類、インストーラなどのダウンロードができます。ただし、日本向けはインストーラと異なることがありますので、また「バージョン4.5」を含む以前の製品をお持ちの場合はバージョンアップが有料となりますのでお問い合わせください。さらに、「バージョン4.5」を含む以前の製品とはプログラム設定ファイルなどに互換性はなく再インストールが必要(共存できません)ですので、ご注意ください。
オペレーションシステム
コピープロテクト用「ドングル」
USBポートにドングルの装着が必要で導入環境を多々制限してきましたがバージョン5で廃止し、インターネットを通じた「クラウドライセンス認証方式」(インターネット常時接続不要・180日間オフライン運用可能・緊急対応など)に変わりました。ノートパソコン~サーバー上の運用からクラウド環境上の運用へも、運用の範囲が広がります。
ワークフロー
直感的で単純な直ぐに慣れながら細かく設定ができるインターフェースを、操作画面に備えています。また、ワークフローシステムに縛られず、他のアプリケーションと組み合わせた PC~サーバーの中で運用(手動/自動)もスムーズです。
下記形式の「入力ファイル」を処理
RIPの基本機能
入力ファイルを色分解/色分版
ホットフォルダ「入力自動RIP処理」機能
下記の「出力ファイル形式」で指定したフォルダへ保存
TIFFワークフロー機能
in-RIPプレビュー(RIP内機能):
WinPrint機能を使ってネットワーク上のプリンタへ直接出力
網点(スクリーニング)