クラウドサービスや大手向けITシステム開発を手掛けるHOUSEI株式会社(東京都文京区 代表取締役社長 管祥紅 以下「HOUSEI」)は、中国市場向け個人代理購入(代購)マーケット向けのワンストップクラウドサービスezOrder(イージーオーダー)を新たに立ち上げ、開始する。
中国市場向け代購は、日本国内の量販店等で購入した物品を郵便などで中国に送り、さらに中国のECなどで転売するもので、そのほとんどがSNSなどを通じて個人間で取引されている。日本から中国向けの代購市場は年間3兆円を超すと言われており、ドラッグストアや家電量販店など日本のサプライヤーにとっては大きな市場となっているが、2019年初に施行された中華人民共和国電子商務法(電商法)により、現在、事前の事業登録が必要であったり、納税面で厳しく管理されるなど規制されている。また、今回世界的に蔓延した新型コロナウィルスの影響によって、インバウンド旅行客が買い付けに来る代購市場も大きく冷え込んでいるのが現状である。
代購業界はそれ自身を職業としている人も多く存在するが、以下のような課題がある。
・個人代行業者が量販店等で購入した商品を中国の消費者にEMS等で中国に発送し販売するケースが多く残っているが、これ自体が非合法な場合が多い。
・代購業者は一般店舗や日本国内ECで商品を購入しているので、購入価格や商品供給が不安定である。
・個人経営の代購者が多いため、サプライヤー側から見れば信用力がなく、代購業者の統制・コントロールが難しい。
・日本国内ではメーカー、卸、小売店などのサプライヤーを募り、商品を提供してもらう。サプライヤーは商品情報を登録のための情報提供を行えばすぐに加盟でき、あとは受注時に商品を国内発送すればezOrder側で発送、通関、円建てでの代金回収など全てを行ってくれる。
・中国及び日本国内で代購業者を募り、ezOrderの代購者として登録してもらう。代購者はezOrderに提供された商品を購入するのみ。代金はWechatPayやAliPayなどで支払える。
・サプライヤー、代購者双方に注文からサプライヤからの発送、国際物流、通関・中国国内配送など全工程をリアルタイムに確認できる。また全ての工程をezOrderが担う。
・代購者の本人認証、日中間の国際決済サービスなども提供。
今回ezOrderの事業推進を行うのは、HOUSEIの子会社で越境ECプラットフォームサービスを展開している24ABC株式会社。運営する24ABCにはすでにドラッグストアや化粧品メーカーなどが独自の越境ECショップを出展しているが、今後ezOrderへの出店も促していく考え。